Web解析に失敗しない3つのコツ
- 問題を定義する
- 何を見るべきかを決める
- データの精度より改善頻度を上げる
問題を定義する
Googleアナリティクスは、さまざまなデータを取得できるため、つい問題をピックアップすることに走りがちです。
本来大切なのは、まず 自分のWebサイトにとって何を「問題」とするのかを明確に決めておくこと です。そのうえでデータを見て、理想とのズレを確認し、改善につなげていく必要があります。
例えば、昨年は10万PVあったサイトが今年は5万PVに減ったとしましょう。数字だけを見ると大きな問題に思えます。しかしもし売上が昨年の2倍に増えていたら、それは本当に“問題”と言えるでしょうか?
このように、1つのデータだけを切り取って判断すると、優先度や重要度を誤ってしまう可能性があります。だからこそ、データは 総合的に見て評価すること が欠かせません。
結論として、まずは「自分のサイトにとってどんな状態が問題なのか」をあらかじめ定義しておくことが、正しい解析の第一歩です。
何を見るべきかを決める
Web解析では、すべてのページに対して閲覧数や訪問数など、膨大なデータを取得できます。しかし、すべてのページを細かく分析しようとすると、改善策を実行する前に解析だけで膨大な時間がかかってしまいます。
そこで大切なのは、「分析するページをあらかじめ絞り込むこと」 です。「どのページを改善すれば、サイトの目的達成につながるのか」を考え、そのページを重点的に見ていくことから始めましょう。
データの精度より改善頻度を上げる
サイトを成長させるうえで重要なのは、細かいデータ分析の精度よりも、改善をどれだけ繰り返せるかです。つまり、トライ&エラーを積み重ねることこそが成果につながる大きな要因 になります。
もちろん、データ分析を軽視してよいわけではありません。分析が雑だと誤った解釈につながり、その結果として実施する施策も間違う可能性があります。
大切なのは、「完璧な分析」に時間やコストをかけすぎないことです。ある程度の精度で方向性をつかめたら、まずは改善策を実行してみる。その結果から得られる実践的な知見の方が、机上の理論よりも価値があります。
例えば、次のような小さな施策から始めると取り組みやすいでしょう。
- A/Bテスト :ボタンの色や配置を変えてクリック率を比較する
- UIの微調整:問い合わせフォームの入力項目を減らして離脱率を確認する
- 導線改善 :人気ページから商品ページや申し込みページへのリンクを追加して遷移を増やす
このように改善を小さく素早く回しながら結果を蓄積していけば、机上の論理よりも現場に即した効果的な施策が見えてきます。